共生社会とは？

【障害者差別根絶へ、政府が行動計画案 旧優生保護法の違憲判決受け】という朝日新聞の記事を読みました。

旧優生保護法の問題は、障害のある人々に対し、不良な存在として強制的に避妊手術を施すことができると定めていた点にあります。この法律は1996年まで施行されていましたが、最高裁判所はこれを違憲と認定し、国家に対する賠償を命じました。

この判決を受けて、政府は「共生社会の実現に向けた行動計画案」を取りまとめました。計画案作成にあたり、旧法を巡る訴訟の原告や、さまざまな障害を持つ人々からヒアリングが行われ、その中で「結婚、出産、子育てに関して、相談窓口や第三者の支援が必要だ」という意見が寄せられたと報じられています。

現状の相談窓口の不足は、私自身も実際に支援を行っている中で大きな課題であると感じています。しかし、私は新たな窓口を設けるのではなく、既存の相談窓口や、社会全体が障害のある方と共に解決策を模索しながら支援を行うことこそが、より真の共生社会の実現に繋がるのではないかと考えています。

実際に私は、障害のある数名の方々の結婚や出産・子育てを支援してきました。最初は支援者側から「障害のある方の支援は初めてなので不安だ」といった後ろ向きな意見を多く聞きましたが、支援を始めると、医療、療育、教育など、各分野の専門家がしっかりと協力してくださったことが印象的でした。

互いに壁を作ってしまうと理解し合うことは難しいですが、一歩踏み出し、お互いの顔が見えるようになることで、より深い理解と協力が生まれるのではないでしょうか。

記事：障害者差別根絶へ